根の治療の予後の判定
根っこの治療を行ったがぷくっとしたものがなかなか治らないと言うことで拝見するようになった患者さんです。
初めは「しみる」と言う症状がでてそれを止めるために抜髄が行われた様です。口蓋側のエナメル質は溶けているように見えるため磨耗が強くそれに加えて果物による酸蝕歯様の初見も認められ冷水痛が出やすい歯であるとは思われます。その後、感染根管へと変化しフィステルがなかなか治らなくなってしまったと思われます。
「しみる」と言う症状で安易に抜髄はしない方が良いですね。
MTAセメントで根管充填
普段は根管充填まであまり期間をおきませんが患者さんとの話し合いの結果、今回はビタペックスで仮根管充填して12ヶ月待ちました。その後フィステルの再発や症状の再発のないことを確認後、根管充填を行っています。
歯科用CBCT検査を用いた歯内療法の予後の判定
全ての症例でCBCTでの再評価を行うわけではありませんが、今回は仮根管充填で1年たちCBCTでの再評価を行いました。
術前に比べて唇側の歯槽骨の再生が起こっているのがわかります。
CBCTでは従来のデジタルによるデンタルレントゲンやフィルムによるデンタルレントゲン撮影による再評価よりシビアに診断されます。
根尖周囲の健康と保存に基づく歯内療法を受けた根/歯の生存に関する研究:10年間の後ろ向きコホート研究。
歯科用CBCT検査は術前の診査診断での意思決定や術後の外科処置へ移るかどうかの意思決定にも有効ですね。