コンポジットレジン修復の予後

歯と歯の間を含む金属のやり直し

2級インレー修復の2次カリエスでやり直すことがたくさんあります。

2級インレー修復のやり直しでは金属によるインレー修復を選択すると窩洞がどんどん大きくなっていってしまい。しまいには全部削ってかぶせるクラウンへと変貌してしまいます。コンポジットレジンによる直接修復の一番の利点は歯質を温存できることだと私は考えています。

インレーの形態的には機能咬頭の咬頭頂を一部含みコンポジットレジンによるダイレクトボンディングの適応ではない症例ですが患者さんとの話し合いの結果、エナメルのチップや咬頭の破折のリスクを納得いただき今回はダイレクトボンディングによる直接修復となりました。

金属を外してみるとやはり咬頭が今にも割れそうですね。この段階で生pzでフルクラウンを選択する歯科医師がいてもおかしくはないと思います。

ホワイトマージンやコントラクイションギャップを防ぐ

しっかりプラークを染め出しして汚れをとることが重要です。

プラークは目に見えない物が多いですからこれを怠るとコンポジットレジンと歯質との間にホワイトマージンやコントラクションギャップが起こります。

今回の防湿はラバーダムを選択しました。

2級窩洞を修復する上で重要なことは適切なウェッジを選択することです。この適切なウェッジとは歯間離開をしっかり行うということとマトリックスの適合をあげるという意味合いでとても重要です。

リングシステムも各社から出ていますが最近はあまり使わなくなってきました。コンタクトだけでなく隅角部を大きく欠損しているケースではリングをかますことで歯の隅角部の形態を自然な形に仕上げることが難しいと思い歯間離開には主にウェッジとセパレーターを用いています。

コンポジットレジン修復によるダイレクトボンディングでの注意事項

  1. しっかりとした防湿
  2. 染め出しをおこないプラークの除去
  3. 十分な歯間離開
  4. マトリックスの圧接

5年経過

今の所事前の予想よりも経過は良好です。

やはり事前に起こりうることを患者さんへしっかり伝えておくことやラバーダムやzooなどを用いて防湿をしっかり行なって接着をしていることや、かみ合わせのチェックを定期検診で欠かさずに拝見できていることが長期間良好な状態を維持している要因なのでしょう。

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