はじめに

さて今回はミラーレスカメラをマイクロスコープのビームポートに片側に付けて運用されている先生に向けた記事になっています。
特に静止画をJPEG,JPEG+RAWで撮影されている方や動画もFHDや4Kで撮影したい方、lightroomやpremireproで編集までできるよって方に有益と感じていただければ幸いです。
全くPCがわからない方、システムとして完成されている物を導入されたい方はカリーナシステム等で管理された方が良いと思います。
テザー撮影とは
テザー撮影とはカメラとパソコンを接続して撮影した画像を直接転送したり、PC側でシャッターをきったりカメラの設定をPC側で操作することを言います。
今回はキャノンEOS R とPCを接続しEOS Utilityを用いてテザー撮影を行います。
この機能は主にスタジオでのプロフォトグラファーによる人物撮影や商品撮影などのブツ撮りで使われる機能です。
撮影してすぐにクライアントに確認してもらう点は我々歯科医師が治療前、治療中そして治療後の状態を記録して患者さんへ説明する所と似ていますよね。
今回の趣旨
- 治療中は治療に集中したいのでシャッターを切る動作のみとしたい
- 治療中の任意の場面で静止画を撮影しシャッターを切ると同時にPC側へ自動転送したい
- 静止画は動画からの切り出しではなくJPEGもしくはRAW+JPEGで撮影したい
- 出来るだけ低ISOで撮影したい
- 動画も同時録画したい
- 動画は4K・UHD(3840×2160)、フルHD(1920×1080)、HD(1280×720)で撮影したい
- 片側のビームポートにミラーレスカメラ一台で静止画と動画撮影の両方を行いたい
EOS Rのインターフェイス
![EOS R]()
EOS Rのインターフェイスをみてみましょう。
上のデジタル端子はSuperSpeed USB(USB3.1 Gen1)相当、USB Type-C、パソコン通信、USB電源アダプターPD-E1による充電可能となっています。
下のHDMIミニ出力端子はタイプC(解像度自動切り替え)となっています。
上のUSB type-C でEOS Utilityを用いてカメラを制御し静止画をPCに取り込みます。
下のHDMIミニ端子で動画を録画しPCにとりこめないかと考えたわけです。
今回は有線接続していますが無線(Wi-Fi)を介してEOS Utility 3.xでパソコンへ画像を送信する方法もあります。私は接続の安定性と転送速度を考慮して有線接続を用いています。
EOS Utility を起動
![eos utility]()
Digital Photo Professional 4、EOS Utility 3、Picture Style EditorをPCへインストールします.ただし今回使用するのはEOS Utilityがメインとなります。
カメラとPCを有線接続しEOS Utilityを起動すると上記のような画面が出てきます。この画面でリモート撮影をクリックするとPC側で設定を変更したりできるようになります。
環境設定で保存先フォルダを指定できますから任意のフォルダをデスクトップに作っておきます。
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ではシャッターを切ってみましょう。すると保存フォルダにJPEGがどんどん自動的に保存されていきます。L(ラージ):約3010万(6720×4480)画素のJPEGでは体感的にはシャッターを切って約2秒後にはフォルダに転送されています。
RAW+JPEGでは少し時間がかかりますがそれでも約6秒ぐらいでしょうか。
治療中にシャッターを切っていきますから十分すぎる転送速度です。
シャッターはフットペダルでコントロール
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2.5㎜ステレオミニプラグの延長コードを繋げて足元にシャッターを配置しました。これで治療中にいつでもシャッターが切れます。
余談ですがUSB-CでPCと直接繋げるとワイヤレスリモートコントローラーBR-E1が使えないことが判明したので有線でコントロールしています。
Sony Imaging Edgeによるテザー撮影
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実は同じことはSony α7系でも行えます。 sonyのテザー撮影ソフトはimaging edgeですからこちらをインストールしても使えます。
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sonyのHPを見るとimaging edgeでリモート撮影対応している機種が載っています。最近ではコスパのいいsony a7M3ぐらいがいいかもしれませんね。
sonyも個人的にはとても好きなのですが如何せん純正のストロボが弱いですよね、なので仕事ではキャノンを使っています。
さてここまで話してきた静止画の撮影ですが動画の録画ボタンを押し動画を撮影中はキャノンもソニーも静止画を撮影できない設定になっています.
なので動画撮影はHDMIをもちいてキャプチャーデバイスでキャプチャーしています。その話はまた今度、では。
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