グライドパス形成するのって難しいですよね
私はこの行為が根管形成で一番重要なんじゃないかと思っています。
穿通(ネゴシエーション)、予防拡大(グライドパス)この流れがとても重要なステップで
これがすんなりいけば大概うまくいきます。
現在私が穿通、ネゴシエーション、グライドパス形成で使用している手用ファイルは
マニー#06 Kファイル、
マニー#08 Kファイル、
マニー#10 Kファイル、
マニー#12 Kファイルをよく使用しています。
大好きなエンドマスターの諸先輩方とお話をしていると穿通は#10のKファイルを使ってる方が多いです。
髄腔開拡したのち根管口明示し#10のKファイルをゆっくり挿入していくのですが、
この時、指でトントンと上からゆっくり押すだけにしています。
僕はへたくそなのでウォッチワインディングをあんまりやりすぎると変なレッジ作ったりするから困ります。
スッと何の力も入れずに穿通できたらほっとしますよね、根尖確保です。
実際はエンド三角除去してストレートラインアクセスを確保していますが、
このレントゲンを見ると歯の根っこの中が湾曲しているんだということが分かりますよね、
この湾曲が歯内療法を難しくさせる一つの要因なのでしょう。
それでも入らないときは#08、#06と使っています。
根管口がぱっと見て分かりにくいものでも10倍の拡大鏡と#06のKファイルで大概根管口明示できるので今のところ難しい症例でも何とか対応できています。
その代わり#06 Kファイルは大概1~2回ですぐ捨てちゃいます、
Ni-Tiファイルを1回で捨てるのはかなりきますが#06は割り切っていい仕事したらすぐ捨てます。
というか、先端が使えなくなってしまうのでしょうがないですね。
そして最近よく使うのが#17のKファイルこれも中間ファイルですが
ファイルの先端直径の拡大率が15号から20号の間で大きいので17号を間に挟むのも根管形成でよく行います。
抜去歯を特殊な薬剤で染めてみると根管の内部はこんな感じになっています。
こうしてみるとやはり複雑な根管系だなあとつくづく思います。
モリタのトライオートZX2は穿通そしてグライドパス形成をモーターで行えるとうたっていますね、ここら辺どうなんだろう?
現在私は穿通グライドパス形成は基本的に機械に頼らず手で行っています。
最初のinitial approachで根管治療の予後はだいたい決まっちゃいます。
その後、再感染根管治療を繰り返せば繰り返すほど成功率も下がるし、
抜髄に至る時点でいい歯医者さんに巡り合ってるかがとっても重要だと思います。